Zeuxine strateumatica (L.) Schltr.
キヌラン(絹蘭) / ラン科 キヌラン属 多年草 / 3~4月 / 九州(南部)~琉球
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(別名)ホソバラン。亜熱帯~熱帯の日当りのよい草原。茎は紅紫色をおび、開花時の高さ5~10cm、無毛、下半に紅紫色で肉質の葉をやや密につける。葉は線形、長さ1.5~4cm、幅2~3.5mm、鋭尖頭、基部は膜質で卵形の鞘となる。淡紅紫色をおびた白色の花を密につける。苞は広卵形、先は尾状で鋭尖頭。萼片は卵状長楕円形、鈍頭、長さ5~6mm。側花弁は斜卵形、萼片と同長。唇弁は長さ4mm、基部は球形にふくれ、内面に1対の角状突起が発達、先端は倒卵状でわずかに2裂する。蕊柱は短い。葯は広卵形。花粉塊は棍棒状で、2個。
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Zeuxine strateumatica (L.) Schltr. f. rupicola (Fukuy.) T.Hashim.
チクシキヌラン(ちくし絹蘭)/ラン科 キヌラン属 一年草または多年草/ 2~3月/ 九(南部)~沖 |
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キヌランの品種。唇弁の先端が広がらず倒卵形~倒披針形。キヌランと中間的な形態の個体もあり、更なる検討が必要である。 |
Zeuxine leucochila Schltr.
ヤンバルキヌラン(山原絹蘭)/ ラン科 キヌラン属 多年草 / 2~4月 / 九州(奄美大島)~沖縄 |
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亜熱帯の常緑広葉樹林下。茎は多肉で直立し、開花時の高さ20~30cm、3~5葉をつける。葉は広披針形、長さ1.5~3cm、幅1~1.5cm、鋭頭。花基には開出する白色毛があり、10個程度の花をつける。苞は広卵形、長鋭尖頭、長さ6mm。背萼片は卵形、長さ3~4mm。唇弁はY字形、他の花被片より長く、基部をのぞき白色。 |
Zeuxine affinis (Lindl.) Benth. ex Hook.f.
アオジクキヌラン(青軸絹蘭)/ ラン科 キヌラン属 多年草 / 4~5月 / 沖縄 |
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山地林下、草地。草丈15~35cm。茎は匍匐し、先は直立する。ヤンバルキヌランに似るが、赤みを帯びることはなく、少し縮れた長い白毛が多い。葉は4~8個互生し、広披針形~卵状披針形で、長さ2~5cm。花時には枯れていることも多い。総状花序は頂生し、6~10花をややまばらにつける。白色で唇弁はY字形に開き、長さ約5mm。 |
Zeuxine agyokuana Fukuy.
カゲロウラン(蜉蝣蘭)/ ラン科 *キヌラン属 多年草/ 8~9月/ 本(関東地方南部以西)、四、九 |
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別名オオスミキヌラン。暖温帯~亜熱帯の常緑広葉樹林下。草丈10~20cm。茎の基部は地を這い、各節から根を出し、上部は立ち上がる。葉は茎の下部に4~5個つき、葉身は卵状楕円形、長さ3~5cm。先は鋭頭、縁は波打つ。濃緑色でビロード状の光沢があり、両面無毛。葉柄の基部は鞘となり、茎を抱く。花は茎頂に総状花序となり、紅色がかる黄褐色を花を、疎らに20個程度、横向きで少し傾いてつける。花茎は有毛。萼片は緑褐色、背萼片は卵状披針形、やや赤味が強く、長さ約4mm、側萼片は線状披針形、よく開き、縁が内側に巻く。側花弁は線状倒披針形で、乳白色、背萼片と密着して兜を作る。唇弁は袋状で卵形、背萼片とほぼ同長。基部にかけてやや黄色を帯び、基部の内面に1対のかぎ状突起がある。 |
<キヌラン属>
キヌラン:葉は線形、ふつう茎の高さ10cm以下、唇弁基部は広がり、の先端は僅かに2裂。九州南部~琉球
品種 チクシキヌラン:唇弁の先端は広がらず、尖んがり裂けない。
カゲロウラン:葉は広披針形~卵形、ふつう茎の高さ10cm以上。側萼片は平開、唇弁の先端は2裂しない
ヤンバルキヌラン:葉は広披針形、茎の高さ20~30cm。側萼片は平開せず、唇弁の先端Y字形に2裂し白色。琉球。
品種アオジクキヌラン:ヤンバルキヌランより大きく、植物体に赤みがない
イシガキキヌラン:葉は卵形、ふつう茎の高さ20cm程。側萼片は平開せず、唇弁の先端は2裂し黄色。琉球。
新変種 アマミキヌラン:イシガキキヌランに似ている。唇弁が完全に側花弁化している。
オオキヌラン:植物体が大きい。葉は最長7cm。石垣島、尖閣諸島
ジャコウキヌラン:植物体が大きい。葉の長さ12cm。沖縄島、石垣島、与那国島
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