キバナアキギリ


               ’25.9.12撮影 阿蘇市(熊本県)



               ’25.9.12撮影 阿蘇市(熊本県)

花の真ん中にあるピンクの塊がめだってます。
花粉を作るのをやめ、ガイドマーク役に変化した退化葯なんです。
正常な雄しべの葯は上唇の中にあり、訪花昆虫がピンクの退化葯にとまると、
テコの原理で正常な雄しべが花冠から現れて、昆虫の背中に花粉をつける仕組みになっています。





                 ’10.9.29撮影 阿蘇市(熊本県)



                ’10.9.29撮影 阿蘇市(熊本県)



                   ’09.9.9撮影 菊池市(熊本県)
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 Salvia nipponica Miq.
キバナアキギリ(黄花秋桐) / シソ科 アキギリ属  多年草 / 8~10月 / 本~九 
 
別名コトジソウ。和名は秋に桐の花に似た黄色の花を咲かせることからついた名で、別名葉の形を琴柱に見立ててつけられた。草丈は20~40cm。葉は三角状ほこ形。花冠は長さ2.5~3.5cmの唇形花。花柱は上唇から長く飛び出す。花の奥に赤紫色の不完全な葯があり、完全な雄しべは上部にあり見えない。果実は4分果(小堅果)で熟すと褐色になる。

<キバナアキギリと昆虫> 山渓ハンディ「野に咲く花」より
虫が花のなかに潜り込んで退化葯を押すと、花糸と葯隔の接点を支点にして、葯がシーソーのように下がり、花粉が虫の背中にくっつく。 
<近似種>
シナノアキギリは草丈が50~80cmと大きく、茎には腺毛が多く、葉は円心形~卵心形で基部は張り出さない。
アキギリは中部地方から近畿地方にかけて分布し、紫色の花をつける。  

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