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ケマルバスミレと呼んでいたものも含め、マルバスミレと呼ぶようになった。草丈5~10cm。無茎種。地下茎は短い。葉は卵円形~円形で平開し、長さ、幅とも(1.5~)2~4(~8)cm。先は円頭稀にやや鋭頭、基部は心形、縁には円い鋸歯がある。質は柔らかく、表面は鮮緑色、裏面は淡緑色、表面および裏面脈上に毛がある。葉柄は長さ2~10(~20)cm、開出毛があるか無毛。果期の葉は大形になる。花は径1.5~2.5cm、白色で稀に裏面がわずかに淡紅紫色帯びる場合がある。花柄は長さ5~10cm。花弁は長さ10~14mm、重なり合って丸い感じである。側弁の基部は無毛または有毛。唇弁には紫条が入る。距は細くて長く、長さ6~7mm。花柱は虫頭形(カマキリの頭形)、上部が左右に広角的に張り出し、柱頭はわずかに突き出る。萼片は楕円状披針形、長さ6~12mm、緑褐色~淡緑色、付属体は数個の歯牙がある。果実(蒴果)は長楕円形、長さ6~9mm、暗緑色の地に紫黒斑点があり、無毛。 |