ウマノスズクサ '23







< ウマノスズクサの作戦 >
花はラッパ状になっていて、筒の根元に丸い壺みたいものがあります。
丸い壺の奥には準備OKの雌しべが待っています。(雌性先熟)
雌性期には筒部の逆毛が長く、ハエが入ると後戻りできず、壺に閉じ込められます。
(花粉をつけたハエだった場合はここで受粉が起こります。)
  雄性期になると逆毛が萎縮して花粉をつけたハエが出られるようになるそうです。
こんな巧みな方法で受粉しているのに、結実率が低いのはなぜでしょう。

同じところで群生しているものは、地下茎を伸ばして増えているらしい。
同一個体からの受粉では種ができないというのが、植物界ではふつうのことなので、納得。











↑6月なのに、盛大に開花していました。
↓ウマノスズクサを食草にしているジャコウアゲハの幼虫もいました。




ジャコウアゲハの幼虫 <参考:ジャコウアゲハの成虫

’23.6.24撮影 糸島市(福岡県)
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 Aristolochia debilis Siebold et Zucc.
ウマノスズクサ(馬の鈴草)/ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属 つる性多年草/6~9月/本(関東以西)~沖
果実の形が馬の首につける鈴に似ているから。 川の土手や畑、林ふち。蔓性で全体、無毛。葉は互生し、粉緑色、有柄、全縁、長さ4~7cmのの三角状卵形、葉先は円頭、基部は両側が耳状に張りだした心形。花は葉腋に1個、稀に2個つき、サキソフォンに似た形。花弁はなく3個の萼(花被)が合着して花弁状の筒になり、舷部は広がり、筒の基部が球形になって、花柄と続く。花の外側は黄緑色、筒部の内側には逆毛がある。舷部は内側が紫褐色、上端が三角状に長くなる。雄しべ6個、雌しべ1個は筒の球形の基部にある。雌性先熟で、雌性期には筒部の逆毛が長く、ハエが入ると花筒基部の球形部に閉じ込められる。雄性期には逆毛が萎縮して花粉をつけたハエが出られるようになる。果実は蒴果で、球形から楕円形、長さ2~6cm、果柄も含めて基部側から6裂する。ごく稀にしか結実しない。 
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