ハガクレツリフネ   '06 '13  '25   Aso


                                  ’25.9.12撮影 阿蘇市(熊本県)

雨上がりのハガクレツリフネは一段と綺麗です。


                ’25.9.12撮影 阿蘇市(熊本県)

花は構造が分かりづらいですが、
萼は上に見えるもの2個と、後ろに伸びラッパ状のもの1個、合計3個。
花弁は上に1個、左右に2個ずつ(左右1個ずつに見えますが合着した小さい花弁があり)、合計5個あります。
筒状の萼の中心に見えるのは雄しべ。
雌しべの花柱は雄しべに包まれています。
雄しべは花粉を出し終わる頃に外れて、雌しべが現れる仕組みになっています。




                          ’13.9.24撮影



                                         ’13.9.24撮影

大雨災害の復旧工事が終わり、様変わりしました。
流された野草も多いのに、ハガクレツリフネはたくましいです。





                     ’06.9.3撮影



                                     ’06.9.3撮影



                                     ’06.9.3撮影

九州自然歩道はくねくねと長く、ブヨや蚊たちの多さは半端ではありません。
しかし、両側に続くハガクレツリフネの群生で少しは気が紛れました。

 阿蘇外輪(熊本県)
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 Impatiens hypophylla Makino
ハガクレツリフネ(葉隠釣舟)/ツリフネソウ科 ツリフネソウ属 1年草 /紀伊半島、四国、九州(大・福)
山地の林内や林縁の湿ったところ茎は直立し、長さ20~80cm、節でふくらむ。葉は互生し、葉身は菱状楕円形、長さ4~17cm、幅2~7cm、両面の脈上に白色の多細胞の縮れた毛があるかあるいは両面ともに無毛、鋭尖頭、基部はくさび形~円形あるいは心形、三角状~広卵形の鋸歯があり、柄は長さ1~5cm。花は葉腋から下垂した総状花序に3~10個つき、紅紫色~淡い紅紫色まれに白色、長さ35~40mm。花序軸は中部がしばしば有毛。花柄は長さ10~15mm、無毛。苞は卵形で長さ3~5mm、花柄の基部につく。上部の萼片は卵形、長さ4~5mm、幅3ー5mm。唇弁はほとんど白色、ラッパ状、距に向かって急に細くなり、距は内曲するが渦巻き状にはならない。旗弁は淡い紅紫色、広楕円形、長さ7~8mm、幅約1cm、やや垂れ下がり、上面に鶏冠状の突起がある。上裂片は倒卵形、長さ10~11mm、無毛。下裂片はゆがんだ卵形。上裂片と下裂片の分岐部付近の内面に紫色の斑点がある。雄蕊は5個、長さ約4mm、花糸は白色、葯は淡いクリーム色。蒴果は紡錘形、長さ1.5~2cm。ソハヤキ要素の植物である。和名は花が葉の下にかくれるように咲くため。変種のエンシュウツリフネソウは花が小形で紀伊半島~九州に分布する。

 <似ているもの>
 ツリフネソウ : 花序が葉の上に出る。距がくるりと強く巻き込む。
 キツリフネ  : 花の色が黄色。距は垂れ下がる。 


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