エイザンスミレ (準白花)  Aso2

 < ヒゴスミレに近いエイザンスミレ >


                                        ’12.4.7撮影 高森町(熊本県)
阿蘇に咲く準白花のエイザンスミレ(距は淡紅紫色を帯びている)はよくヒゴスミレと間違われます。
エイザンスミレは半日陰を好みますが、ヒゴスミレは日当たりのよいところが好きなようです。
花の大きさはエイザンスミレのほうが一回り大きく、直径2~2.5cmくらい、ヒゴスミレは1.5~2cm。
どちらも葉は細かく裂けていますが、エイザンスミレは3裂したものがさらに細かく裂け、
ヒゴスミレは5裂したものが、いっそう細かく裂けています。(広げると5角形になる)
標準的な個体はわかりやすいのですが、エイザンスミレでも葉の裂け方が細かいもの、
ヒゴスミレでも裂片の幅が広めのものもあって、たまに悩むこともあります。

                                       ’06.4.1撮影 菊池市(熊本県)
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 Viola eizanensis (Makino) Makino
エイザンスミレ(叡山菫)別名:エゾスミレ / スミレ科 スミレ属 多年草 / 4上~5月中 / 本、四、九
低山の日陰、湿った所。草丈5~15cm。無茎種。地下茎は短い。葉は互生、複葉で長さ幅とも5~9cm、深く3裂し、さらに裂けて中裂するが、ヒゴスミレのように5角形にならない。花後葉は大きくなり葉柄も長くなる。花は径2~2.5cm、花弁は淡紅紫色で紅色の筋が入るのが普通であるが、紅色や白色に近いものもあり、縁は波打っていることが多い。側弁の基部は有毛。距は太く、短い。花柱は突頭形(カマキリの頭形)、上部は左右に膨らまず、柱頭は短く突き出る。萼片は披針形、付属体には鋸歯がある。白花を、シロバナエゾスミレという。
シロバナエゾスミレ Viola eizanensis (Makino) Makino var. eizanensis f. candida Hiyama
エイザンスミレの白花品種。青森県から九州まで広く分布するが、距も白く、花柄や葉柄が緑軸(あおじく)の白花品は極めて稀。 

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