アソタカラコウ


             25.6.17撮影 阿蘇市(熊本県)

改訂新版日本の野生植物に
『オタカラコウが群生することが多いのに対して、アソタカラコウは点在するのがふつうである。』
という記述があったのですが、なるほど、そのとおり。
3株くらいが近々に咲いていることはあっても、密生して群生しているのは見たことがありません。



             25.6.17撮影 阿蘇市(熊本県)

花序より下がどんどん長くなり、草原一のノッポになります。




                ’24.6.13撮影 阿蘇市(熊本県)



                               ’24.6.13撮影 阿蘇市(熊本県)



               ’23.6.17撮影 阿蘇市(熊本県)

開花する頃はかなりノッポになります。




花はオタカラコウと変わらないですね。



                    ’17.6.18撮影 阿蘇市(熊本県)



                                      ’17.6.18撮影 阿蘇市(熊本県)

日当たりのよい斜面にすくすく育ったアソタカラコウがのんびり揺れています。
草原はこの時期、ノアザミの刺が凶器になって、なかなか近づけません。



                  ’10.6.19撮影 阿蘇市(熊本県)



                  ’10.6.19撮影 阿蘇市(熊本県)

オタカラコウより1ヶ月くらい早く咲き始めます。
長草型草原でも背高ノッポのアソタカラコウは目立ちます。



                     ’07.7.5撮影 阿蘇市(熊本県)

遠くに草丈の高い黄色の花が...ハンカイソウではなさそう!
オタカラコウにしては早い?... そうそう、これがアソタカラコウ。
葉は虫に食われていますが、ツヤがあって、脈がくっきりしています。

阿蘇外輪(熊本県)

 *Ylistの学名。sp.aff.sibirica (L.) Cass. (種は未記載でダッタンタカラコウに酷似している)
変種とする見解での学名はLigularia fischeri var. takeyukii
 *Ligularia sp. aff. sibirica (L.) Cass.  
アソタカラコウ(阿蘇宝香) / キク科 メタカラコウ属 多年草 / 6~7月 / 九州(熊、大、宮)
オタカラコウに似ているが、茎や葉柄が紫色をおびることがなく、葉の上面は光沢があり、脈に沿ってへこみ、下面は淡緑色で少し光沢があり、花期は早い。オタカラコウよりも丈が高いが、葉身は逆に小型となる。葉身は腎円形、長さ25cm、幅30cmになり、基部は心形。頭花は径約6cm、柄は長さ3~5(~7)mm、柄の基部の苞葉は楕円形、長さ2~3cm、縁に不規則な鋸歯がある。総苞は筒状鐘形、長さ13~15mm、径8~12mm、基部の苞は披針形。舌状花は7~8個、舌状部は長さ15~22mm、幅4~5mm。筒状花の花冠は長さ11~12mm。冠毛は長さ10~11mm、筒状花の花冠よりも僅かに短く、赤褐色または汚白色。瘦果は長さ8~9mm、黒色。 
 <改訂新版日本の野生植物より>
オタカラコウが群生することが多いのに対して、アソタカラコウは点在するのがふつうである。アソタカラコウを東アジアから東ヨーロッパに広く分布するダッタンタカラコウL.sibirica Cass.とみなす意見がある。ダッタンタカラコウは冠毛が筒状花の花冠とほぼ等長という点では似ているが、次のような点でアソタカラコウと異なっている。葉身は三角形状ほこ形(=側裂片が少しとがる)で、両面ともに光沢がなく、脈がへこむことはなく、総苞は筒形で、長さ9~10mm、径7~9mm、より小型で、舌状花の舌状部は長さ10~14mm、幅1.5~4mm。アソタカラコウは茎の高さが1.5~2mあるいはそれ以上になるのに対して、ダッタンタカラコウはより小型で、大きくても1mを少し超える程度である。アソタカラコウは独立種とみなすことが適当と考えられるが、正式に発表された学名はいまだない。  

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