イヌビワ



                 ’26.1.20撮影 瀬戸内町(奄美大島)

この海岸にはホソバムクイヌビワがあるそうなので、
撮影した画像をじっくり見たのですが、葉の基部、果実の形態から普通のイヌビワのようです。


                                ’26.1.20撮影 瀬戸内町(奄美大島)




                                                                                             ’21.8.10撮影 新宮町(福岡県)

「イヌビワ」というより「イヌイチジク」って感じですよね。
ビワはバラ科ビワ属で、イヌビワはクワ科イチジク属、道理でビワみたいな花が咲かないんだ。
イチジクは「無花果」と書きますが、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来してます。
イチジクの仲間は花序が袋になっていて、その中に小さな花がたくさん入っているので、見えないんですよね。

上の画像では赤いのが花嚢で手前の黒いのが果嚢だと思います。
(雄花嚢は基部が細長くのびていることが多いそうなので、これは雌花嚢かな。)
花嚢の中には花がぎっしり詰まっています。
イヌビワは花と果実の区別も、雌雄の区別も難しいです。
雌果嚢は食べれますが、雄花嚢は虫えい(イヌビワコバチの巣)になっていることが多いので、ご注意下さい。

< イヌビワとイヌビワコバチは共存関係 >
イヌビワコバチ雌は雄花嚢の中に入り、卵を産みます。
花嚢に入るとき翅はとれてしまうので、産卵後、外には飛び立つことはできず、一生を終えます。
雌花嚢に入ってしまった場合は、雌花の花柱が長いため卵を産みつけられず、ウロウロしながら死んでしまうのですが、
その間、体についた花粉を受粉することになります。
花嚢の中の卵は幼虫~蛹と成長し、成虫になると交尾をします。
雄は翅がないので花嚢の中で一生を終え、翅のある雌は花嚢にある花粉をつけて外に飛び立ちます。
花粉を運んでくれるイヌビワコバチ雌のお陰で、雌株に美味しい果実がつくわけです。
因みにイチジクも同様で、受粉はイチジクコバチに頼っているそうです。

美味しい果実は鳥や動物が食べ、種をばらまいてくれます。


                                                                                             ’21.8.10撮影 新宮町(福岡県)

↓こちらは葉が長いので、ホソバイヌビワまたは雑種だと思います。


                                                                                              ’21.8.10撮影 新宮町(福岡県)

 Ficus erecta Thunb. var. erecta
イヌビワ(犬枇杷)/  クワ科 イチジク属 落葉低木~小高木 / 4~5月/ 本州(関東地方以西)~沖縄 
山地林内、丘陵、沿海地。高さ3~5m。葉は互生し、葉身は卵状楕円形で長さ8~20cm、幅3.5~8cm。先は尖り、基部は円形~心形、全縁で無毛。雌雄別株で葉腋に1個ずつ花嚢がつき、花嚢は雄、雌とも同形で、球形~広楕円形、径8~10mm、緑色で白い斑点があり、上部は赤色。雄花嚢には雄花と虫えい花(イヌビワコバチの巣)が混在し、雌花嚢には雌花のみがある。雄花には花被片5個と雌しべが1個、雌花には5個の花被片と1個の雌しべと脇に1本の花柱がある。果実(果嚢)は球形で径約2cm、黒紫色に熟す。雌果嚢は食べられるが、雄果嚢は硬くて食べられない。葉が細い品種をホソバイヌビワという。 

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