ヒロハサギゴケ (ミヤコジマソウ)



小さな白っぽい花が丸い葉の上にぽつんぽつんと咲いています。
同属のオキナワスズムシソウと同様に漏斗状ですが、ねじれず、ずっと小型です。
分布は宮古諸島で自生のものは極わずかだそうです。
奄美大島で見つけた個体なので、植栽ものが野生化したものだと思います。










ヒロハサギゴケという和名はサギゴケ科のサギゴケを連想し、紛らわしいですよね。

APG分類体系では沖縄県宮古島にのみ生息するミヤコジマソウをヒロハサギゴケに含む見解としていますが、
別種と扱う見解もあります。

’25.9.30撮影 奄美大島(鹿児島県)

 *以前の和名はミヤコジマソウで別名がヒロハサギゴケ**APG分類体系、従来の分類ではヒロハサギゴケ属
 Strobilanthes reptans (G.Forst.) Moylan ex Y.F.Deng et J.R.I.Wood
ヒロハサギゴケ(広葉鷺苔)別名*ミヤコジマソウ (宮古島草)、ヒメスズムシソウ(姫鈴虫草)
  / キツネノマゴ科 **イセハナビ属 多年草 / 6~8月 / 沖縄(宮古島)
  宮古島の石灰岩上。長く地上をはう。茎はやや密に白毛が生え、節から根を出して伸長する。葉は3~15mmの柄があり、葉身は卵状円形、長さ1~3cm、幅0.8~2.5cm、先は円く、波状の歯牙があり、両面に結晶が目立ち、葉柄とともに白い長毛がまばらに生える。頂生する長さ1~7cmの穂状花序を出し、3~5個の花をつける。苞は倒披針形で先は円く、長さ7~10mm、幅2~3mm、基部のものは葉状である。小苞はない。萼片は線形で細くとがり、長さ8~10mm、幅0.6~0.8mm、まばらに毛がある。花冠はねじれず、白色、長さ1.5cm、外側にはまばらに軟毛がある。花冠裂片は広楕円形。蒴果は長さ7~8mm、幅1.2mm。種子は扁平な円形で径約1.5mm。一日花で自生は極僅か。
以前は宮古島産植物の呼び名であるミヤコジマソウを和名に採用していたが、広く分布するヒロハサギゴケと同一と認められるため、ヒロハサギゴケの和名が採用された。

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