アナマスミレ 2



日本海側なので、アナマスミレかな?
が、中国地方,九州北部などで見られるものは,アツバスミレとも,アナマスミレとも同定できるそうです。







草丈は低く、葉は厚く光沢があり、
花は濃紫色、距はスミレより短め、側弁の基部は僅かですが有毛です。

’07.4.4撮影 山口県

悩んだのですが、解決しないので、詳しい方にお尋ねしたところ、以下のようなお答えでした。
Flora of Japanでは,伊豆諸島,房総,伊豆半島,小笠原のものをアツバスミレとし,それ以外の海岸型変種は認めていません。
すなわち,典型的なアツバスミレだけを変種として認め,それ以外の海岸型はスミレに含むという考えかたです。これに従えば,
九州北部、山口県のものも,ただのスミレとなりますが、現段階ではアナマスミレと名札をつけておくことが無難でしょう。

上記のアドバイスにより、種名をアナマスミレとしました。
アナマスミレの分布は鳥取県以北というのも訂正されるかもしれません。

その後、
同氏のサイトでの解説が以下のようになっていたので、判断基準が変わったようです。↓

Viola mandshurica W.Becker f. crassa (Tatew.) F.Maek.
アナマスミレ(アナマ菫) / ミヤマスミレ属 / 4~7月 / 北海道,本州の日本海側。四国の瀬戸内側 
礼文島のアナマ岩で発見されたので、この名がある。北日本のものほど、大型で葉が細くなる傾向がある。西日本では幅広い葉のものが多い。日本海型の海岸変種。植物体は側弁をのぞいて無毛。葉は,光沢が強く,細長くて内側に巻くことが多い。葉が内側に巻くものが典型的とされているが,西の地方に行くほどその傾向は弱くなり,アツバスミレに近くなる。瀬戸内や中国地方,九州北部などで見られるものは,アツバスミレとも,アナマスミレとも同定できる。 
 Viola mandshurica W.Becker var. triangularis (Franch. et Sav.) M.Mizush.
アツバスミレ(厚葉菫) / ミヤマスミレ属 / 3~4月 / 本州関東以西,四国,九州の太平洋側
太平洋側型の海岸変種。植物体は側弁をのぞいて無毛。時に側弁も無毛。葉は光沢が強く典型的なものでは楕円形になる。葉は光沢が強く典型的なものでは楕円形になるが,このような型は伊豆諸島以外ではほとんど見られない。また,伊豆諸島でも基本変種のスミレに近い葉形を持つものもある。渥美半島などで見られるものは,葉の光沢が強いこと以外は基本変種とほとんど変わらないが,この光沢は種子から育てたものもかわらない。

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