(カマナシ)ホテイアツモリソウ

<植栽品>



釜無山や入笠山などに自生するホテイアツモリソウを釜無ホテイアツモリソウといっているようです。
日本の野生ランは培養することが難しいのですが、
カマナシホテイアツモリソウは組織培養技術を用いて種子から育てることに成功し、
公園の一角のネットの中で栽培されています。
悲しいことにネットで囲っても、盗掘が絶えないそうです。







見る角度、特に正面から見ると、唇弁の袋が横長に見えます。







アツモリソウ属の花たちは唇弁が大きな袋状になっています。何のため??
食虫植物ではありませんし、飾りのためだけでもなさそう。
やってきた送粉者を袋の中に落として、確実に花粉をくっつけるためかな?
素人にはわかりません。

クマガイソウは唇弁の袋を熊谷次郎直実の背負った母衣(ほろ:矢除けの布製袋)に見立て、
アツモリソウは平敦盛の母衣に見立てた名前だそうです。


’13,6.11撮影 富士見町(長野県)

 Cypripedium macranthos Sw. var. macranthos
 ホテイアツモリソウ(布袋敦盛草)/ ラン科 アツモリソウ属 多年草/ 5~7月 / 北海道、本州(中部)
アツモリソウの変種。本州中部の亜高山草原。茎の高さ~20~60cm。花は濃紅紫色で茎の先端に普通1個つく。唇弁の長さ約4cm、幅3.5cmで、正面から見ると横長に見える。アツモリソウより花が大きく、唇弁の袋が横長で、葉の幅が広く、茎を強く抱くことで区別できる。 
 
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