ハシナガヤマサギソウ

                                ’04.5.3撮影 沢原高原(鹿児島県)

何にも見当たらない草原にニョキニョキと生えています。
1つ見つけると、数の多いこと。



              ’04.5.3撮影 沢原高原(鹿児島県)





                   ’08.6.1撮影 平尾台(福岡県)

「日本のランハンドブック」によると、ハシナガヤマサギソウの別名になっていたので、
表記名をハシナガヤマサギソウに戻します。



                 ’08.6.1撮影 平尾台(福岡県)


ちょっと遅いと思ったのですが、まだ綺麗な株が残っていました。
距の長さは5cmくらいから3cmくらいと個体差がありましたが、
この丘に咲くものは大半が距長一族でした。


        ’05.5.30撮影 平尾台(福岡県)

今回は距の長さをじっくり見てきました。
観察できたのは3株でしたが、距は3cm以上、長いものは5cm近くありました。

距が3cm以上のものをオオバナヤマサギソウとする見解もありましたが、
最近は、オオバナヤマサギソウはハシナガヤマサギソウの別名として扱われているようです。
日本のランハンドブックに従うことにします。





                 ’02.5.5撮影 秋吉台(山口県)

距の長さは2.5cmほど、茎の高さは20cm強の小さな株があちらこちらに咲いていました。



                  ’18.5.21撮影 秋吉台(山口県)


< 比較 >

日本のランハンドブックによると、日本産広義ヤマサギソウ類は基本亜種のハシナガヤマサギソウを含むsubsp.mandarinorum、
タカネサギソウを含むsubsp.maximowicziana、ハチジョウチドリを含むsubsp.hachijoensisの
3亜種からなり、それぞれ複数の変種を含むとする見解を本書では採用する。
ハシナガヤマサギソウを含む亜種はハシナガヤマサギソウ、マイサギソウ、ヤマサギソウの3変種が含まれる。



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 Platanthera mandarinorum Rchb.f. subsp. mandarinorum var. mandarinorum
ハシナガヤマサギソウ(嘴長山鷺草) / ラン科 ツレサギソウ属 多年草 /5~7月 / 本(中国地方)、九
(別名)オオバナヤマサギソウ。日当たりの良い草地。草丈20~50cm。葉は下部の1個が大きく、広線形~線状長楕円形斜上し、長さ5~8cm、幅1~1.7cm。基部は茎を抱かない。上部の葉は鱗片葉となり、2~5個つき、披針形。花は茎頂に総状に5~20個つき、淡黄緑色。背萼片は広卵形、長さ4.5~7.5mm、側萼片は長さ8~12mm。側花弁は歪んだ卵形、先が細くなって上方に突き出し、長さ7~10mm。唇弁は披針形、長さ9~13mm。距は後ろか水平に伸び、長さ2.5~3.5cmと長い。ヤマサギソウの変種でよく似ているが、距が長く、水平に伸びることが異なる。 
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