キセルアザミ (マアザミ)


                   ’02.9.15撮影 池の段(広島県)



                   ’02.9.15撮影 池の段(広島県)

 Cirsium sieboldii Miq.
キセルアザミ(煙管薊) 別名マアザミ / キク科 アザミ属 多年草 / 9~10月 /  本州、四国
  低地~山地の湿地に生えるふつう高さ40~120cm、ときに高さ300cmあるいはそれ以上(中国山地)にもなる多年草。雌雄同株。茎は斜上~直立し、緑色、単純
あるいは上部で数回分枝する。根出葉は花時にも生存する。根出葉の葉身は質が厚く、やや肉質で鈍い光沢があり、長さ13~47cm、狭倒卵形、羽状に浅裂~中裂して裂片は5~9対となるかときに低平な鋸歯のある全縁的~鋸歯縁となり、弱いとげがある。花は8~10月。頭花は数個が総状にまばらにつくか単生し、ふつう点頭して下向きに咲き、果実が熟すころには直立する。総苞は鐘形~筒形、径11~19mm、淡紫褐色をおびた緑色無毛またはまばらにくも毛がある。総苞片は8~10列、草質、圧着し、総苞外片は狭卵形、内片の1/5長。披針形~線形の腺体が各総苞片にあるが、いずれも痕跡的で、総苞は粘らない。花冠は長さ16~20mm、紅紫色、狭
筒部は広筒部より明らかに長い。瘦果は長さ4~5mm、明褐色、基部は切形。冠毛は長さ11~16mm。 
Cirsium austrokiushianum Kitam.
サツママアザミ(薩摩真薊) / キク科 アザミ属 多年草 / 9~11月 / 九州
  低地~山地の湿地。雌雄同株。茎の基部から地中を横走する、白くて太い匍匐枝を伸ばす。頭花は数個が総状にまばらにつくか単生し、直立~斜上~点頭して下向きに咲き、果実が熟す頃にはいずれも直立する。総苞は鐘形~筒形、径11~19mm、緑色、無毛またはまばらにくも毛がある。総苞片は11~12列、草質、圧着する。キセルアザミと同じく披針形~線形の腺体が各総苞片にあるが、いずれも痕跡的で、総苞は粘らない。
 サツママアザミ:茎の基部から匍匐枝を伸ばす。頭花は直立~斜上~点頭。総苞は鐘形~筒形、径11~19mm、
         総苞片は11~12列。九州に分布。
 キセルアザミ:茎の基部から匍匐枝を出さない。頭花はふつう点頭。総苞は鐘形~筒形、径11~19mm、
        総苞片は8~10列。本州。四国に分布。 

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