ナガバハエドクソウ

ハエドクソウが2タイプあることが判明し、ナガバハエドクソウを独立種とする説の分類


                ’11.7.31撮影 くじゅう(大分県)



                 ’11.7.31撮影 くじゅう(大分県)

汗ばむ季節、林内でひっそりと咲いています。
花が小さいので、全体を撮影しようとすると、花が咲いていることさえわかりません。
花冠の上唇がM字状になっています。
ハエドクソウは上唇は左右が張り出し、基部が狭まった形だそうです。



                 ’05.7.18撮影 油山(福岡県)

葉の基部は楕円形かくさび形です。

 Phryma oblongifolia Koidz.
ナガバハエドクソウ(長葉蠅毒草)/ハエドクソウ科 ハエドクソウ属 多年草/ 7~9月/ 北海道~九州
  別名ヒメハエドクソウ。ハエドクソウと同様な場所に生え、ときにハエドクソウと隣接して生育することがある。葉柄は基部側の成葉でもっとも長くなり、葉身は長さ4~15cm、幅2~7cm。成葉の基部は楕円形。花は長さ5~8mm、幅2~6mm。花冠の上唇がM字状となる。(ハエドクソウは左右が張り出しM字状にならない)
<ハエドクソウ属 2種の違い> 改訂新版日本の野生植物5より
 ナガバハエドクソウ:花冠上唇弁先端側の裂片部で幅が急にせばまらない。基部の成葉は楕円形。葉裏面の脈は疎。
 ハエドクソウ:花冠上唇弁先端側の裂片部で急に幅がせばまる。基部の成葉は心形。葉裏面の脈は密。
 Phryma nana Koidz
ハエドクソウ(蠅毒草)/ ハエドクソウ科 ハエドクソウ属 多年草/ 7~9月/ 北海道~四国
別名チャボハエドクソウ。丘陵や低山の林ややぶの陰、小川の土手に生える。茎は直立し、鈍4稜があり、上部でしばしば分枝し、高さ50~70cm、下向きまたは開出する短毛が生える。葉は薄く、両面特に脈上に毛があり、葉身は長さ3~11cm、幅4~10cm。成葉の基部は心形。花穂は長さ10~20cm。花は白色でしばしば淡桃色をおび、長さ6~9mm、幅4~6mm。花冠は筒状で先端は2唇形。上唇は浅く2裂し,下唇は広く開いて3裂。初め上向きだが、開花時には横を向き、果期には下向きになる。萼は果期に長さ5~6mm。蒴果は長さ5mm。

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