アマクサツチトリモチ



2016年に日本新産のアマクサツチトリモチが発表されました。



花茎、花序とも赤紫色でツチトリモチよりずっと小型で細長く、ユーモラスです。
まだ初々しい個体が多く、花茎は伸びていませんが、これから伸びるそうです。
本種は雌雄同株で、花序の下部に白色の雄花が並び、それ以外は雌花で、白い糸状の雌しべを出しています。




画像をクローズアップしてみると、アリが花序に3匹も写っていました。
アマクサツチトリモチは、アリやカマドウマに花粉と種子の両方を運んでもらっているそうです。

↓この花序は雄花が少なく、下部に整列していませんが、アリには大人気!



’25年11月撮影 熊本県
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 alanophora subcupularis P. C. Tam
アマクサツチトリモチ(天草土鳥黐)/ ツチトリモチ科 ツチトリモチ属 多年草/ 11月 /熊本県、鹿児島県
  雌雄同株。塊茎は寄主の細根に生じ、直径1.5~2cm程度の小塊状の塊茎支が合着したような形状で、全体の直径6~8cm、地表近くに位置し、淡黄褐色、表面には粒状のざらつきがあり、白っぽい星形の皮目がある。塊茎支の内側から各1個の花茎を出し、花茎の高さ6~8cm程度、全体赤紫色、葉は鱗片状で8個程度あり、やや2列に互生。花序は卵状長楕円体で花茎に頂生し、鈍い淡紅紫色、長さ2cm、幅8mm以下、基部に雄花を2列ほどつけ、それ以外の部分は棍棒状で微細な小棍体におおわれる。雄花は白色、花被はふつう4裂し、裂片は卵状長楕円形で長さ1.5mm、平開し、中央に花被と同数の葯をつける集合雄蕊があり白色の花粉が目立つ。雌花は微細で黄色、小棍体の間に多数つき、花時には雌蕊の先が小棍体より長くなるので花序が白っぽく見える。日本での寄主はハゼノキおよびサイカチと推定されている。 
 < ツチトリモチ属> ツチトリモチ、ミヤマツチトリモチ、ヤクシマツチトリモチ、キイレツチトリモチ、
  リュウキュウツチトリモチ、アマクサツチトリモチ

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