サルメンエビネ '23

 








ランの花は花蜜を用意しない代わりに、昆虫を騙すトリックを使っています。
ランのなかには見せかけだけの距で誘う種もありますが、サルメンエビネには距がありません。
サルメンエビネの唇弁はフリルまでつけてとびっきり派手。
これが広告塔になっているのでしょう。




蕊柱の奥には葯に包まれた花粉塊あります。
右の花は葯帽が外れ、お役御免になった花。花粉は運んでもらえたのかな?

’23.5.1撮影 大分県
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 Calanthe tricarinata Lindl.
サルメンエビネ(猿面海老根) / ラン科 エビネ属 多年草 / 5~6月 / 北、本、四、九
冷温帯のブナ林などの落葉樹林下。唇弁のシワが目立ち、赤味を帯びている姿を猿の顔に見立てこの和名がついた。草丈30~50cm。葉は3~4個つき、葉身は倒卵状狭長楕円形、長さ15~25cm、幅6~8cm。先は急鋭尖頭、縦ジワが多く、無毛。基部は鞘状になって秋になっても株の基部を筒状にかためている。花は茎頂に7~15花を総状に疎らにつけ、やや内向して開く。萼片、側花弁とも黄緑色、萼片は狭長楕円形、長さ20~25mm、幅7~15mm、側花弁は萼片よりやや小さい。唇弁は紫褐色~紅褐色、萼片と同長で3裂する。側裂片は小さく、中央裂片は大きく、四角形で縁は縮れ、中央にトサカ状の3条の隆起がある。
 
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