イヌマキ

 
                              ’23.9.23撮影 宗像市(福岡県)

宗像地域の岬にには天然林といわれているイヌマキの巨木が生育しており、
福岡県の天然記念物になっています。

2色串団子みたいな果実がとってもユニーク。
赤い部分は果床で、赤く熟すと食べられるそうです。
果床の上についているの種子だそうです。


              ’23.9.23撮影 宗像市(福岡県)



ここからはイヌマキを食べ荒らす、害虫のお話。


                             ’08.6.30撮影 串間市(宮崎県)


15年前宮崎県と鹿児島で、イヌマキの防風林に艶やかな蛾がたくさんいるのを見て驚きました。
「キオビエダシャク」といシャクガ科の蛾で、幼虫はシャクトリムシで、
イヌマキ、ナギなどの葉を食い荒らす害虫だそうです。
九州南部の自治体は大発生しないよう、注意喚起がなされています。



                             ’08.6.30撮影 串間市(宮崎県)

Podocarpus macrophyllus (Thunb.) Sweet f. angustifolius (Blume) Pilg.
イヌマキ(犬槇)/ マキ科 イヌマキ属 常緑高木 /  花5~6月 / 本州(関東地方以西)~沖縄
  
海岸に近い山地。高さ20mほど。樹皮は灰白色、浅く裂けてはがれ落ちる。葉は互生。長さ10~15cm、幅5~10mmの広線形、縁は全縁で、主脈が目立つ。雌雄別株。雄花も雌花も葉腋につく。雄花は長さ約3cmの円柱形。雌花は長さ約1cmの花床の上につく。種子は直径約1cmのややいびつな球形で、基部には肉質の果床がつく。成熟するにつれて鱗片が肥大して種子を包み込む。10~12月に熟すと果床は赤紫色になり、食べられる。種子は枝についたまま発根することがある。小型で葉が短く密生するラカンマキがあり、学名上はイヌマキはラカンマキの品種となる。 

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